PER 25 倍は割高か割安か?ヒストリカル分位と同業分位を見る
本記事は当サイト4 段階教育構造を採用:コンセプト / 当サイトの計算方法 / 数字の見方 / 注意事項。
1. コンセプト
「この銘柄の PER は 25 倍」という言葉自体には意味がない。
25 倍が割安か割高かは完全に以下次第:
- 銘柄自身の履歴は何倍だったか?(10 倍時は割安、40 倍時は妥当?)
- 銘柄の同業は今何倍か?(同業全部 40 倍なら 25 倍は割安;同業全部 15 倍なら 25 倍は割高)
そのため単一絶対値は無用、「相対位置」を見る必要。
「相対」には 2 つの次元:
- 時間次元:自身履歴分位 — 「現在は過去 X% の時期より割安」
- 横断面次元:同業分位 — 「現在は同業 Y% の会社より割安」
当サイトはこの 2 次元を 1 枚のカードに同時表示、「この銘柄は今割高か割安か」を一目で把握可能。
2. 当サイトの計算方法
2.1 4 つのバリュエーション指標
当サイトは同時に 4 つの相対バリュエーションを計算:
| 指標 | 公式 | 解釈 |
|---|---|---|
| PER | 現価 / 年度 EPS | 1 円稼ぐのにいくら払うか |
| PBR | 現価 / 1 株あたり純資産 | 1 円の純資産にいくら払うか |
| PSR | 現価 / 1 株あたり年度売上 | 赤字会社、高成長スタートアップ向け |
| 配当利回り | 年度現金配当 / 現価 | 方向反転(高いほど割安) |
EPS と BPS は年度 Q4 データ;年度現金配当は FR_DIV_全_tw_h 最新レコード。
EPS マイナスの会社は分布に含めない、分位汚染を回避。
2.2 自身履歴分位
過去 6 年各年度の PER 高値と安値を取得、中点 (high + low) / 2 で分布構築。
現在 PER の本分布内ランクが「自身履歴分位」。
例:過去 6 年の PER 中位点が 12, 14, 15, 18, 22, 25;現在 20 → 4 位(昇順)→ 自身履歴分位 ≈ P67(過去 67% の年より高い)。
2.3 同業分位
同一 sector の全会社の当日PER/PBR/PSR/配当利回りを取得、横断面分布を構築。
目標銘柄の値の本分布内ランクが「同業分位」。
2.4 ビジュアルデザイン
各カードに2 本の分位バー:
- 上 = 自身履歴(時間次元)
- 下 = 同業(横断面次元)
- 配色:緑 → 割安、赤 → 割高
- 配当利回り方向反転:P100 が最高利回り(相対割安)、最高ではない
2.5 キャッシュ戦略
API 層 15 分キャッシュ。台湾株場中約 4.5 時間、約 18 回更新で当日変化を反映に十分。
2.6 同業ランキング
カード下部に同 sector 時価総額上位 10を表示、目標銘柄をハイライト。 PER/PBR/PSR/配当利回り + 時価総額を並列比較、同業内の「バリュエーション順位」が一目で把握可能。
3. 数字の見方
3.1 4 象限判読(最重要)
| 自身履歴 | 同業 | 状態 | 判読 |
|---|---|---|---|
| 低 | 低 | 🟢 絶対割安 | 良い買い場、ファンダメンタル深掘り価値 |
| 低 | 高 | 🟡 会社ファンダメンタル悪化 | 他社が高い = 他社が良い?会社の問題発生を確認 |
| 高 | 低 | 🟡 業界熱度低下 | 景気循環底値?業界全体が冷遇されている |
| 高 | 高 | 🔴 市場過熱警告 | どう見ても割高、リスク高 |
3.2 4 指標の適用優先順位
異なる会社で異なる指標を見る:
- 成長株:PER + PSR(PER 高位は常態、ただし PSR 過高は警戒)
- バリュー株:PER + PBR(両方低 = 真の割安)
- 金融 / 不動産 / 景気循環株:PBR(PER は単四半期赤字で歪む)
- 配当狙い / 高配当:配当利回り + 配当安定性(高利回りでも会社体力悪なら罠)
- 赤字スタートアップ、SaaS:PSR(PER 計算不能)
3.3 履歴 vs 同業 のシグナル強度
同業分位のシグナルは通常履歴分位より強い、理由:
- 履歴分位は会社の構造変化(転換、M&A、新事業)の影響を受ける
- 同業分位は現時点の apple-to-apple 比較、最も客観的
しかし履歴分位は同業分位が見えないものを検出可能:
- 業界全体が割高 / 割安化時、同業分位が皆 P50 でも、履歴分位が皆 P95 まで爆発 → 業界バブル
- このとき sector を超えた比較が必要、大盤指数分位で裏付け
3.4 配当利回りの特別な注意
配当利回りの分位方向は逆転、特に注意:
- P100 = 配当利回り最高 = 相対割安 🟢
- P0 = 配当利回り最低 = 相対割高 🔴
ただしこれは健全な配当シナリオでのみ適用。配当利回りが急増した原因が株価暴落(分子変わらず、分母急落)なら配当利回りトラップ、割安ではない。
4. 注意事項
⚠️ 高成長期の PER は自然に高い
成長率が高い会社ほど、市場が与える PER も高いのは妥当。例:
- 年成長 30% の会社に 30 倍 PER は妥当
- 年成長 5% の会社に 30 倍 PER は割高
PER 分位だけでは成長株を「割高」と誤判定しがち。 PEG(PER/成長率)または DCF バリュエーションと組み合わせて判読推奨。
⚠️ 構造変化で履歴が参考性を失う
会社が直近 3 年で転換(伝統製造 → ソフトウェアサービスなど)した場合、過去 6 年の PER 履歴は参考性なし。 この場合:
- 同業分位のみを見る(自身履歴は見ない)
- または新事業安定後に 3 年データを再蓄積
⚠️ 同業定義の粒度が粗い
当サイトの「同業」定義は basic_info.sector 欄位、粒度は台湾証取の大分類(「半導体」「コンピューター・周辺設備」など)。ただし:
- 半導体内の IC 設計、ファブ、パッケージ、IDM はバリュエーションロジック大きく異なる
- 「バイオ・医療」下のジェネリック、新薬、医療機器、流通は根本的に異なる事業モデル
同業分位を見るとき、心の中で再度細分化を行うべき、システムの「同 sector = 同業」を完全に信じないこと。
⚠️ 同業サンプル不足
一部 sector に 5〜10 銘柄のみ。サンプル少時:
- 分位が大きく振れる(1 社の変化で全員のランクが変わる)
- システムは
⚠ サンプル不足を表示
このとき同業分位は参考のみ、投資判断根拠には不適。
⚠️ 金融株の PER 歪み
金融業(銀行、保険、証券)の PER は以下でしばしば歪む:
- 投資評価損益による単四半期大幅変動
- TWA/TWC 新基準で比較基期が不一致
金融株は PBR を主、PER を補助で推奨。
⚠️ 現在は台湾株のみ対応
当サイト P0.4 はまず台湾株対応。米国版には:
- SIC / GICS 業界分類統合
- 米国株 EPS/BPS 単位処理
- Phase 1 でリリース計画
延伸閱讀
- 〈DCF とは?トヨタ自動車を例に実演〉
- 〈6 大バリュエーションモデル比較:どれが最適?〉
- 〈Altman Z / Piotroski F / Beneish M:3 つのスコアで企業の体力と誠実性を判断〉
試してみる
- 銘柄分析 → バリュエーション を開く、最上部に「相対バリュエーション分位」カード
- 4 象限判読ヒントを確認、自身履歴と同業の 2 本の分位バーを同時観察
- 下部の同業ランキングで目標銘柄の同業内時価総額・バリュエーション順位を確認
- 📐 をクリックして完全な公式と当サイトのパラメーターを表示