TL;DR:粗利率は製品が儲かるか、営業利益率は本業の経営が良好か、純利益率は売上 1 円につき最終的にいくら残るか — 3 つの利益率は粗から細へ、収益の質を判断するのに役立ちます。
基礎編
粗利率:製品自体の収益力
粗利率の公式はシンプル:
粗利率 =(売上 − 売上原価)÷ 売上 × 100%
測るもの:100 円の製品を売って、直接コスト(原材料、製造費)を引いた後に残る金額。
高粗利率 = プライシングパワーまたはコストコントロール優秀。例:TSMC の粗利率は長年 50% 超を維持、先端プロセス技術により顧客が高価格を支払う意思があることを示す。逆に EMS(受託製造組立)の粗利率は一桁台もあり得る、製品差別化が低いため。
重要:粗利率は同業種で比較してこそ意味あり。TSMC とコンビニ大手の粗利率を比較しても無意味、業種構造が完全に異なるため。
営業利益率:本業は儲かるか?
営業利益率(オペレーティングマージン)の公式:
営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上 × 100%
粗利益から販売費、一般管理費、研究開発費を引けば営業利益。これらの費用は会社運営に必要な支出。
営業利益率は会社の本業経営効率を示す。粗利率が高くても営業利益率が低い = 販管費や研究開発に過度に投じている可能性。必ずしも悪事ではない(研究開発投資は将来成長の源泉になり得る)が、原因を深掘りする必要あり。
純利益率:最終的に残るもの
純利益率の公式:
純利益率 = 当期純利益 ÷ 売上 × 100%
営業利益に営業外損益(利息、為替、投資収益)を加減、法人税を引けば最終の当期純利益。
純利益率と営業利益率の差が大きければ原因に注意。営業外収入で水増しなら利益の持続性に疑問;支払利息過多 = 負債圧力が大きいことを意味する。
3 率を併せて見て意味がある
理想的な状態:3 率が同時に安定または同方向で上昇 = 会社が製品から経営、最終収益まで進歩中。「粗利率上昇だが純利益率低下」の乖離が出れば原因を深掘り。
業種別参考値:
- テクノロジー業:粗利率 40〜60%、営業利益率 15〜30%
- 伝統製造業:粗利率 15〜25%、営業利益率 5〜10%
- 小売業:粗利率 25〜35%、営業利益率 3〜8%
実践編:CTSstock での見方
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- 3 率が長期的に安定または上昇傾向か?
- 3 率間の差(粗利率 − 営業利益率 = 費用率の概念)
- 同業競合と比較、誰の利益構造がより良いか?
よくある質問
Q:粗利率は高ければ高いほど良い? A:一般的には Yes、ただし同業種で比較すべき。高粗利率 = 製品競争力あり、ただし費用コントロール不良なら営業利益率や純利益率は必ずしも高くない。
Q:なぜ純利益率が営業利益率より高い会社があるのか? A:営業外収入が営業外支出を上回るため。よくある原因:持分法投資利益、為替益など。ただしこの種の利益は毎年あるとは限らず、持続性に注意。
Q:3 率が下落 = 会社が悪化? A:必ずしも。研究開発や工場拡張への大規模投資による短期的費用増加なら、むしろ将来への布石。重要なのは数字だけでなく下落の原因を理解すること。