投資の学び⚠️ リスク最大ドローダウン、Ulcer Index、Calmar — 3 つの角度で「下落の痛み」を見る
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最大ドローダウン、Ulcer Index、Calmar — 3 つの角度で「下落の痛み」を見る

MDD は最深、Ulcer は平均、Calmar はリターンが痛みに見合うか。3 つは相補的;大回撤に耐えられない投資家は Calmar 優先。

最大ドローダウン、Ulcer Index、Calmar — 3 つの角度で「下落の痛み」を見る

本記事は当サイト4 段階教育構造を採用:コンセプト / 当サイトの計算方法 / 数字の見方 / 注意事項。

1. コンセプト

リスク指標は多種多様。ボラティリティ(標準偏差)は「上下にどれだけ揺れるか」を、VaR / CVaR は「最悪の単日でいくら損するか」を教えてくれる。

しかし投資家にとって最も直接的な痛みの感覚は:

「買ってから今まで、この銘柄は最高値からどれだけ下がった?」

これがドローダウン(Drawdown)。ドローダウンには 3 つの相補的な計測法:

指標答える問い
Max Drawdown (MDD)史上最も深い回撤はどれくらい?
Ulcer Index (UI)全期間で平均的にどれだけ痛かった(最深だけでない)?
Calmar RatioMDD 1% を耐えるごとに、年率リターンはいくら?

2. 当サイトの計算方法

2.1 Max Drawdown (MDD)

running_max = 各時点までの過去最高値
drawdown_t = (price_t − running_max_t) / running_max_t   # 負値
max_dd = min(drawdown)                                    # 最も負

:ある銘柄が 100 → 150 まで上昇後、90 まで下落:

  • running_max = 150
  • drawdown = (90 − 150) / 150 = −40%
  • MDD = −40%

2.2 Ulcer Index (UI)

ulcer = √(mean(drawdown²)) × 100

日次ドローダウンの 2 乗平均を平方根してから 100 倍。数学上は quadratic mean、深い回撤を増幅する。

なぜ「平均してどれだけ痛い」で「最深 1 回」ではない?

  • MDD = −40% はある単独 trough だけかもしれない
  • もしこの銘柄が 20 日で頂点まで戻れば → 痛みは短い
  • 別の銘柄も MDD = −40% だが、底で 6 か月停滞 → 痛みは長い

Ulcer はこの 2 つを区別できる;MDD はできない。

2.3 Calmar Ratio

annual_return = (price_end / price_start) ^ (252 / n_days) − 1
calmar = annual_return / |max_drawdown|

これは**「リターン / 最も辛いときの痛み」**の比率。Calmar は年率リターンと MDD を結びつけ、「投資家が得たリターンは、耐えた最大の痛みに見合うか?」に答える。

2.4 データソースとウィンドウ

  • 個別銘柄:過去 252 取引日の終値(_calc_risk_series から)
  • ポートフォリオ:ポートフォリオ日次 NAV 系列
  • サンプル < 30 日 → available: false

2.5 API 欄位

  • 個別銘柄 /api/stock/{symbol}/risk-metricsdrawdown
  • ポートフォリオ get_portfolio_analyticsdrawdown(旧 max_drawdown_pct 正数欄位も legacy UI 互換のため保持)

3. 数字の見方

3.1 Max Drawdown 色階

MDD 範囲色階判読
> −10%🟢安定(債券型、公益事業)
−10% ~ −25%🟡一般値嵩株、大型成長株
< −25%🔴高ボラ成長株、景気循環株

3.2 Ulcer Index 色階

UI 範囲色階判読
< 5🟢痛み低(安定株、配当株)
5–12🟡中等
> 12🔴痛み高(投機、小型株)

3.3 Calmar Ratio 色階

Calmar 範囲色階判読
> 1.0🟢優秀(MDD 1% ごとに > 1% 年率)
0.3–1.0🟡合格
< 0.3🔴回撤に見合わない

3.4 3 つを一緒に見る(最も実用的な判読マトリックス)

MDDUlcerCalmar判読
🟢 理想的銘柄(安定の中で勝ちを得る)
🟡 クラッシュ型(MDD は脅威だが歴史大半は安定 + リターン十分)
🟡 泥沼型(大きく下げないが長期低迷)
🔴 苦痛型(深く長く下落、リターン不足)

3.5 Sharpe / Sortino / Calmar 3 者の差

比率分母の意味心理対応
Sharpe総ボラティリティ(上下とも算入)ボラ耐性なし
Sortino下方ボラティリティ下落のみ気にする
Calmar単一最大ドローダウン大暴落に耐えられない投資家

心理的に −40% 回撤に耐えられない人は、Calmar を最優先で見るべき


4. 注意事項

⚠️ MDD はサンプル極端に敏感

252 日内にたまたま大事件が発生しなかったら → MDD は穏やか → Calmar はきれいに見える。 強気相場末期の Calmar は最も誤導的

対策

  • P1C.1 の VaR / CVaR で裾を確認
  • より長いウィンドウを使用(当サイト現状 252 日、将来切替提供)
  • P2.3 履歴ストレステストと組合せ(Phase 2 計画)

⚠️ Max DD は「リセット」されない

当サイトは「ずっと running max」の古典アルゴリズム、ドローダウンは時間が経っても忘れられない

  • ある銘柄が 2008 年に −50% 下落 → 2024 年でもこの MDD を見る
  • 利点:長期体質が安定的に表示
  • 欠点:初期の 1 回の巨震が「永遠に記録」される

業界には「ローリングウィンドウ MDD」(過去 3 年の MDD など)の手法もあるが、ウィンドウ境界で跳ぶ。当サイトはシンプル安定版を選択。

⚠️ Ulcer Index は「等級」で「パーセント」ではない

Ulcer は数値で表示される(例:8.5)が、それは「平均回撤 8.5%」ではない。数学上は quadratic mean × 100。

正しい読み方

  • 2 銘柄の相対比較に使う(A = 5 は B = 10 の「痛み半分」)
  • 「予想回撤」として扱わない

⚠️ Calmar は強気相場で水増しされる

  • 2020 年 3 月のクラッシュ後 → 2021 年強気相場中の Calmar は異常高値(MDD 小、年率高)
  • これは将来も続くという意味ではない

ここがよく誤判される点:Calmar 高 ≠ リスク低、過去にたまたま事件がなかっただけ

⚠️ ポートフォリオの Max DD には legacy 互換問題

  • 旧欄位 max_drawdown_pct正数(例:35.0 が −35% を意味)
  • 新欄位 drawdown.max_drawdown_pct負数(例:−35.0 が −35%)

理由:旧 UI が正数版に依存;新 UI は学術慣例で負値に統一。API は両方を同時に返す。

⚠️ サンプル短時の Calmar は不安定

  • < 1 年サンプル:年率リターン推定が歪む、MDD はまだ発生していない可能性
  • 当サイト min_sample = 30;Calmar を見るなら最低 252 日推奨

延伸閱讀

  • 〈Sharpe Ratio:投資効率の測定〉
  • 〈Sortino と下方標準偏差 — 下落のみペナルティ〉
  • 〈VaR vs CVaR — 本当に最悪 5% で何円損するか〉
  • 〈ポートフォリオストレステスト〉(Phase 2 計画)

試してみる

  • 銘柄分析 → リスク を開く、VaR/CVaR/Sortino の下に MDD / Ulcer / Calmar 3 カードが追加
  • ポートフォリオ を開き、下段に組合せ版
  • 同一銘柄の Sharpe / Sortino / Calmar を比較 — 自分の痛覚に最も重要な指標を意思決定軸にする
  • 📐 で公式と当サイトのパラメーター確認

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